
「社長、ちょっとお話があるんですけど」
過去の経験から、こう言われて良かった話のためしがありません。
新進気鋭の若手で気にかけていた社員が思い詰めた表情でいるので、社長室に促し、ソファに腰かけると「辞めさせてください」と辞表を出してきたのです。
社長としては、寝耳に水で、どうして急に辞めることになるのか、話を聞いてみると、
プロジェクトを成功させ、会社に大きな成果をもたらしたので、当然、評価されて昇給や賞与につながると思っていたようです。
ところが面談で上司から返ってきた言葉は、
「他の社員との兼ね合いもあるから、そこまで高い評価にはできない」とのこと。
その瞬間、社員は悟ったのです。
「この会社では、どれだけ頑張っても報われないのか」と。
ここでのポイントは、「他の社員との兼ね合いもあるから」です。
つまり、どれだけ頑張ったところで、結局は年功序列であったり、他の社員との相対評価になっているということです。
そして、ついに退職を決断しました。
一度、退職を決断してしまうと、いくら言ったところで気持ちは変わりません。
相談してくださった社長は、こう言いました。
「せっかく成果を出してくれた社員なのに、辞められてしまった。
正当に評価できていれば、辞めることなく長く活躍してくれたはずなのに。」
実はこの会社、評価の仕組みはあるのですが、形骸化してしまっていて、評価と処遇が一致していなかったのです。
その結果、会社にとって大切な人材を失ってしまったのです。
こういった社員の退職は「他人事」ではありません。
- 成果を上げた社員が報われない
- 評価と処遇が一致しない
- 年功序列や相対評価に縛られている
こうした状況は、どの会社でも起こり得ます。
そして、優秀な人材が辞めてしまう「もったいない退職」は、組織の未来を大きく削ってしまうのです。
社員が頑張った分だけ正当に認められ、昇給や賞与に反映される仕組みがあれば、モチベーションは高まり、会社への貢献もさらに大きくなります。
逆に、制度が形骸化していると、努力は報われず、優秀な社員から退職という結果を招いてしまいます。
あなたの会社にも退職予備軍はいませんか?
エンジャパンの調査「本当の退職理由」(2024)によると、
「人間関係」「給与が低い」「会社の将来性に不安があった」「評価・人事制度に不満があった」が上位になっています。
https://corp.en-japan.com/newsrelease/2024/38267.html
あなたの会社の評価制度は、社員の辞めたい理由になっていませんか?
頑張った社員が報われる会社こそ、持続的に成長する会社です。
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